人間の「ベージュ脂肪」は2015年に発見されましたが、研究チームはさらにマウスを使い、遺伝子操作で白色脂肪の中にある「PexRAP」というタンパク質の生成を妨げ、ベージュ脂肪を作り出すことに成功しました。ベージュ脂肪が多いマウスは、白色脂肪が多いものに比べて同じ量を食べても痩せていて、より多くのカロリーを燃やしていることもわかったそうです。
また、マウスを寒冷な環境にさらしたところ、白色脂肪の中のタンパク質の量が減り、より褐色脂肪に近い働きになりました。つまり、カロリーを燃やして熱を発する働きを始めることもわかったのです。
人間の体でも同じような操作ができるようになれば、3分の2以上が肥満、または肥満症というアメリカ人の深刻な事態を改善させられるかもしれません。研究者たちは「人間を過熱しすぎることなく、白色脂肪中のタンパク質を減らすための薬の開発は可能なはず」とコメント。
私たちのお腹の周りの脂肪を「ベージュ」に変えられる時代はすぐそこかもしれません。
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