あなたの知らない突然死の現場

大杉漣さんはホテルで発作 突然死で危険な生活シーンは?

心不全で亡くなった大杉漣さん(C)日刊ゲンダイ

■運動中より就寝中が危ない

 大杉さんの発作は仕事の直後で、サラリーマンなら職場近くで一杯やって電車で帰る途中の急変といってもいいかもしれない。都内の突然死1万8189件を調べた調査によると、大杉さんのような休息中は8.2%で、食事を含む飲酒中は3.4%、乗車中は1.4%だ。突然死の発作を起こす状況としてはそう多くない。ダントツが意外にも就寝中で、3割を超えている。

 生活シーンを「睡眠」「食事」「排便」「入浴」「スポーツ」「行事」「歩行」「休息」の8つに分けて、突然死の危険率を分析すると、60歳以上の場合、最も危ないのは「入浴」で、危険率は18・3ポイント。これに「排便」が15.5で続く。

 危険率は1時間に1億人のうちどれくらい突然死を起こすかを表す。ざっくりと、日本のどこかで1時間に突然死する人数だ。「歩行」は2.0、リスクとしては「入浴」と「排便」が突出しているのだ。

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