年をとったら「太る」を目指す

タンパク質制限を考えながら筋肉量アップ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 低タンパク質を重視すれば、サルコペニアから寝たきりになりやすい。サルコペニア対策でタンパク質を多く摂取すれば、腎臓に負担をかける。どちらを重視するかは、患者さんの状況にもよりますが、専門家によって意見が分かれます。

 私の考えとしては、低栄養やサルコペニアがあって積極的に運動している人は、慢性腎臓病の診療ガイドラインが定めるタンパク質摂取量よりやや多めでいいのではないか、というものです。eGFRが30以上(G1~G3b)であれば、数カ月間の期間限定で、タンパク質制限を意識せずに攻めの栄養摂取とリハをしてもらいます。

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若林秀隆

若林秀隆

リハ栄養、サルコペニア、摂食嚥下障害を特に専門とする。日本リハビリテーション医学会指導医・専門医。

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