患者が語る 糖尿病と一生付き合う法

病院に提出してきた完璧な食事記録はすべて捏造したもの

平山瑞穂さん(C)日刊ゲンダイ

 食事指導のキモは、「適正なカロリー量や栄養バランスというものを、患者が理解しているかどうか」を確かめることにある。

 僕が提出する優等生的な食事記録は、「はい、私はそれを十全に理解しています」と管理栄養士さんに伝える役割を、少なくとも果たしている。そう思えば、毎回嘘をつく行為にも気がとがめなくなる。

 もっとも、これはあくまで上級者向けの方策だ。理解がおぼつかない人なら正直に申告して素直に指導を受けたほうがいいだろう。

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平山瑞穂

平山瑞穂

1968年、東京生まれ。立教大学社会学部卒業。2004年「ラス・マンチャス通信」で日本ファンタジーノベル大賞を受賞。糖尿病体験に基づく小説では「シュガーな俺」(06年)がある。

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