2018年 がん最前線

白血病なら160万円 入院期間と使用薬でがん治療費は変わる

写真はイメージ(C)PIXTA

「オプジーボは1カ月の治療費が300万円という高価な薬です。現在は半額になりましたが、調査した当時は、この新薬を使ったケースが含まれるでしょうから、ほかのがんよりも費用が高く出ているのかもしれません。ただ、胸を開ける手術は、お腹を開けるよりも手術代は少し高くなるので、その影響も考えられます」(永田宏教授)

 むろん高額療養費制度を利用すれば、毎月の支払いに上限額が適用されるので、自己負担の金額は表よりも少なくなる可能性は高い。上限額は、年収770万円以下なら、8万100円+(治療費―26万7000円)×1%で計算される。仮に月の治療費が100万円とすれば、自己負担額は8万7430円だ。

 ただし、入院した場合は、治療費のほかに食事代や生活療養費(光熱費など)が請求される。前出の医療給付実態調査によると、その金額は平均20万円ほど。さらに病院によっては差額ベッド代も必要だ。

「がん治療で破産した人はいない」といわれるが、決して安くはないのが現実である。

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