オプジーボで直腸のメラノーマが小さく 患者家族が体験談

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ところが開いてみたら、直腸のメラノーマで、副腎への転移もあり、もうダメだと絶望的な気持ちになりましたね。すぐに大腸外科から皮膚科に移り、主治医から治療の説明を受けました。

「ダカルバジンという抗がん剤の治療を1回だけやります。その後、新しい薬を使います」

 この時は、オプジーボという名前は出てきませんでした。薬の名前を知ったのは、画像検査で明らかにがんが小さくなっているのを確認した時です。“1回だけ”ということについても説明はありませんでしたが、長年の友人である、がん難民コーディネーターの藤野邦夫さんから「オプジーボは抗がん剤が効かない患者への2次治療が認められている。アリバイ的に1回だけ抗がん剤をやるのだろう」と聞き、納得しました。

■がんが発覚する前と変わらない生活

 通院で3週間に1回(当時、今は2週間に1回)、オプジーボを点滴で。1時間ほどかかるものの、副作用のようなものは一切ありませんでした。点滴の後にはレストランで外食をするのを楽しみにしていたほどで、ハンバーグなどを注文し、食欲が衰えることもありませんでした。自宅でも、がんと分かる前と全く変わらない生活。家内は手紙を書くのが好きで、送り先の方に合った文章を毛筆でしたためるのですが、それも楽しそうにやっていましたよ。

2 / 3 ページ

関連記事