秋の物悲しさはこれで解消 悲しくなったら空を見ろ

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「これを科学的に説明しようというのが顔面フィードバック仮説です。顔面筋の状態が感情を規定するという理論で、これを証明するために、ボツリヌス毒素を注射で顔面に打って、一時的に顔面麻痺を起こして、他人の怒り顔をみたときの扁桃体の動きを観察した研究があります。怒り顔を見た扁桃体は通常、強く反応しますが、顔面麻痺が続いている間の扁桃体はほとんど反応しませんでした」

 2009年には身体空間と感情との関係において新たな仮説が提案された。「身体特異性仮説」だ。自分の身体を中心とした空間において、「上」「右」はポジティブな感情が、「下」「左」はネガティブな感情が紐付けされているという。実際に、上方向への運動をしているときには下方向への運動の場合に比べて良い思い出を多く想起することが報告されているという。「左」「右」の感情は左利きの人では逆転するという。

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