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謎の子供の病気「A・F・M」急増中…日本でも流行するの?

こまめな手洗いが大事(写真はイメージ)(C)PIXTA

 A・F・Mと診断された子供の数は過去4年間で急増し、少なくとも全米で合計386人に達しています。原因不明で、CDC米国疾病対策センターによれば、ポリオウイルス、エンテロウイルス、ウェストナイルウイルス、アデノウイルスなどのほか、環境有害物質、遺伝性疾患の可能性があるとしています。

 治療法は確立しておらず、理学療法、作業療法などに頼っているのが現状です。ステロイドによる治療が実施された例も伝えられていますが、完全な回復には至っていないとしています。

 効果的な予防法もなく、少なくともポリオの予防接種を受ける、ウェストナイルウイルスを媒介する蚊に刺されないように気をつける、通常の感染症予防同様にまめに手を洗うことなどが呼びかけられています。

 日本では、2014年に北米でA・F・Mが流行したのに続いて、翌15年秋に急性弛緩性麻痺(A・F・P)の症例が多発。A・F・Pの次の流行に備え、5月から全数届出疾患になったと、日本小児科学会が周知しています。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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