「四国に彼女の父方の祖父母が住んでいて、小学生の頃までは夏休みなどの休暇には里帰りすることもあったようで、そこでおばあちゃんと一緒に高橋英樹さんの『桃太郎侍』を見て好きになったらしいのです」
佳江さんが学生の頃に好きだったのが、役者では真田広之だ。
「さすがに私と結婚してからは熱烈な真田ファンの姿は鳴りを潜めていましたが、真田さんが海外進出を始めた頃に再びお熱が上がってきました。真田さんがイギリスのロイヤル・シェークスピア・カンパニーの一員として日本に凱旋公演した『リア王』も一緒に見に行きました。真田さんが『ハムレット』(蜷川幸雄演出)でハムレットを演じられていた時は、妻に真田さんのサインを頼まれ、楽屋にお邪魔させていただいたこともあります。同業者にサインを頼むのは気が引けましたが、舞台後にシャワーを浴びてバスローブ姿のままの真田さんは丁寧に応じてくれたものです」
がん発症の妻にしてあげた10のこと