Dr.中川のみんなで越えるがんの壁

misonoさんの夫は睾丸摘出 胚細胞腫の治療と子づくりは?

(Highsideの公式HP)

「男としての戦力を半分失いました」

 ドキッとすることをブログにつづっているのは、バンド「HighsidE」のドラマー・Nosukeさん(29)です。「戦力」とは睾丸で、精巣の腫瘍で左の睾丸を摘出したとのこと。29歳の男盛りで、歌手の妻misonoさん(34)もいますから、相当ショックだったでしょうが、ユーモアを交えて語るところに好感が持てます。

「見慣れないフォルムが圧倒的に滑稽です。長年付き合ってきた相棒の変わり果てた姿に戸惑いを隠せません」

 スポーツ紙なども取り上げていて、ご存じの方もいるかもしれません。皆さんがまず気になるのは「半分の戦力喪失」でしょうが、結論からいうと、半分摘出しても、もうひとつが残っていれば、子供をつくることは可能です。爆笑問題の田中裕二さんは、良性の精巣腫瘍で片方の睾丸を摘出していますが、昨年、子宝に恵まれています。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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