「日本でも脳梗塞で後遺症が残った患者さんなどを対象にVRによるリハビリを施す研究・開発が行われています。患者さんがリハビリの痛みを忘れ、ゲーム感覚でより楽しくリハビリができるというわけです」
例えば、あるソフトは上から落ちてくる物を腕を伸ばしてキャッチすることで体幹を鍛えてくれる。それとともに、物と患者の体の距離感覚を養うことができる。
「理学療法士の言う“あと30センチ腕を伸ばして”という感覚が患者さんと同じとは限らず、そのためにリハビリがうまくいかないケースもあるようです。その点でもVRリハビリは優れているといわれています」
VR治療のソフトはさまざまなバリエーションがあり、VRのなかで患者は畑にいて、そこで他の人から野菜を投げられ、キャッチしようとして手を伸ばす動作を自然と行うといったものも企業で開発されている。