マラソンで命落とすことも…ランナーの事故と対策を知る

2018年の東京マラソン(C)日刊ゲンダイ

 3月3日の東京マラソンをはじめ、多くのマラソン大会が開催される季節がやってきた。毎日走ってきた中高年のなかには参加予定の人も大勢いるはずだ。しかし、レース前にはキチンとした健康診断を受けた方がいい。初心者はもちろん、ベテランランナーでも思わぬ事故に遭いかねない。

 昨年11月下旬に行われた都内の市民マラソン大会。ゴール直後に40代半ばの男性が胸を押さえて倒れ込んだ。

 心肺停止状態のこの男性は「永岡クリニック」(東京・江東区)の永岡康志院長が心肺蘇生とAED(自動体外式除細動器)作動など適切な処置を行ったおかげで一命を取り留めた。しかし、迅速な対応がなされなければ、亡くなるか、重篤な後遺症が残った可能性が高かったという。

「この男性は中肉中背で持病はありませんでした。前回大会も完走し、日々トレーニングを積んでいて、今回もいつも通りに走っていたそうです」(永岡院長)

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