ステージⅣがん治療を断るとどうなる

嚥下障害と頚部の腫れを抑えるため放射線治療を選択した

ミツバチとネモフィラ(C)日刊ゲンダイ

 医師の返事はこうだ。

「がん治療を受けるかどうかは、その人のポリシーに関わる。症状の改善を図りたいなら、その方法を考えましょう」

 最初に行った大学病院とは雲泥の差の対応だった。同じ病院でも、これだけの違いがあるのだ。

 私は消化器科の医師から放射線の治療を提案され、今回放射線科の医師を紹介され相談に行ってきたのだ。

 放射線科の医師は、一つ一つ丁寧に放射線治療の説明をし、リスクも話してくれた。CTの結果を判断して、頚部や首のスポットに放射線を1回1~3分間当て、当面、15回で良い結果を出したいというものだった。

 今回、放射線治療を決断したのは、今の自分の体力では副作用はほとんど出ないだろう、嚥下障害さえ改善されれば免疫力のアップはかなり図れるだろう、ジム通いも復活できるだろう、そして、がんも克服できるだろう――そんな気持ちからだった。

 この連載は今回で終わりだが、がん宣告から1年後の今年の夏には、良い結果を報告したいと思っている。 (おわり)

2 / 2 ページ

笹川伸雄

笹川伸雄

ジャーナリスト。1946年、宮城県生まれ。医、食、健康のジャンルを得意とし、著書に「妙薬探訪」(徳間文庫)など

関連記事