人生100年時代を支える注目医療

ライフデザインドック 患者の性格パターンに合わせ生活指導

「ザリッツ」(右)は椅子に座った状態で立ち上がるだけで測定できる(左上が横山啓太郎教授)/(提供写真)

 具体的には、受診者はタブレットを渡され、そこに表示される60項目に及ぶ質問に答えていく。例えば「いったんうまくいくと思ったら、あくまでもそのやり方を変えない」という質問に対して、「非常にそうだ」「そうだ」「どちらでもない」「そうでない」「全くそうでない」の中から選ぶといった具合だ。

■行動が変わらなければ健診の意味がない

「NEO性格分析を行うのは、受診者にも自分のことをよく知ってもらいたいからです。運動が苦手な人でも、朝型なのか夜型なのか、大勢の人がいた方がいいのか、それとも1人の方が運動しやすいのか、人によって違います。それに応じて生活指導をしないと長続きしません。受診者と医療者が同じ方向を見て目標を定めるのです」

 行動を良い方向に変える行動変容は、学習理論や行動理論に基づいて確立されてきた技法。例えばダイエットするにしても、保守的・競争型の性格の人はレコーディングダイエット(食物とエネルギー量を記録する)を好む傾向があり、開放型・調和型の性格の人は医療スタッフの傾聴や励ましが有効な傾向があるという。

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