前回紹介したデータでは、「高齢者ほど肉の摂取割合が低く、魚の割合が高い」というものでした。ただ、これはある定めた一時点で、それぞれの世代で調査した結果に過ぎず、「肉や魚」と「寿命」「健康」との関係を検討できるデータではありません。
それでは肉や魚の摂取と寿命、健康との関係を検討するためにはどうすればいいでしょうか。そのためにはひとつの世代を長年追跡し、肉をたくさん食べる人とそうでない人で、10年後、20年後、あるいは30年後の健康状態や寿命がどうなるかを調べる必要があります。同じ集団を、時間をかけて調査する必要があるわけです。この方法は「コホート研究」と呼ばれる方法です。
それに対し国民健康栄養調査のように一時点でそれぞれの世代でどうなっているかを調べる研究を「横断研究」と言います。横断研究では何が原因で何が結果かを推測できるにすぎませんが、コホート研究では原因と結果を検討することができます。
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