医者も知らない医学の新常識

専門誌で検証 米国で長生き効果が認定された2つのサプリ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 皆さんはサプリメントを飲んでいますか? ビタミン剤や栄養ドリンクなどを含めれば、まったく飲まない、という人の方が少数派かもしれません。

 サプリメントはそもそも、ビタミンなど不足しやすい栄養素を補充する、という意味合いのものですが、今では多くの病気の予防や、健康全体の増進などに効果があるとうたったものが商品として販売されています。しかし、本当のところ、その健康への効果はどの程度のものなのでしょうか? 

 2010年の栄養学の専門誌に、サプリメントの長生き効果を検討した論文が掲載されています。アメリカにおいて、科学的にも一定の効果が確認されているサプリメントの、長生きに対する効果を検証したところ、はっきり効果があったのは、膝の痛みなどに使用するグルコサミンとコンドロイチンのみでした。グルコサミンは最近、心臓病などにも効果があるという報告もあり、今最も健康効果が期待されているサプリメントと言っても、言い過ぎではないものなのです。

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石原藤樹

石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

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