では、非認知能力はどのようにすれば身に付けられるのか。
「未就学児であれば、好きな遊びに集中して取り組ませてあげること。親と一緒に絵本の読み聞かせや、料理・掃除・片づけなどをする。そして、許容範囲内で失敗も経験させること。就学後はさまざまな体験活動を継続させる。学校や地域における好きなクラブ活動などで、仲間たちとともに、挑戦・成功・失敗などの体験を継続することで、周囲との協調や思いやりを含めて身に付けられるのだと思います。好きな遊びや部活動、絵画やボーイスカウトなどの活動を続ける。好きなことに仲間たちとともに継続的に没頭する中で感情(好きや楽しさ、達成感や悔しさ、協力や思いやり)のサイクルが自然と回り、非認知能力は育ちます」 単純に言えば、知育教育(読み書き)の塾より、サッカー教室などに通わせた方がいいのかもしれない。
ちなみに、殺害された元事務次官の長男はツイッターに「勉強をしたくないのに、勉強をしていた」「勉強をしなければ、母親におもちゃを壊されるという教育を受けていた」と書き込んでいた。 =構成・中森勇人
ストレス社会の生き延び方