アスリートじゃなくても…手首の痛みを侮ってはいけない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「問題は、診断が遅れて数カ月経過してもまだ、痛みが取れないケースです。症状にもよりますが、その場合は手術による治療を行うことがあります。手術は手関節鏡と呼ばれる内視鏡を見ながら、手首の患部の炎症部分を切り取ったり、損傷しているTFCCを縫い直したりします」

 手術自体は1時間ほどで終了する。入院期間は医療機関によって違うが、日帰りから3泊4日程度が一般的だという。

「よく痛みを我慢しきれなくなってから手術を決心する人がいますが、痛みを甘く見てはいけません。TFCC損傷に限らず、脳はその痛みを記憶します。痛みが長く続けば続くほど、脳は長くその痛みを記憶してしまうのです。痛みがあると血管が収縮して筋肉が緊張して血流が悪くなります。すると、血液中に痛みを発する物質が滞留して、痛みが出てしまうのです。つまり、痛みの悪循環に陥るわけです」

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