解析の結果、死亡のリスクは、医療者の共感レベルが最も低かった患者と比較して、中等度の共感レベルでは51%有意なリスク低下が、最も高い共感レベルでは40%リスクが低下する傾向にありました。また、心臓病の発症リスクは統計学的な有意差はありませんでしたが、共感レベルが高い患者で3割ほどリスクが低下する傾向にありました。
この研究では医療者が患者に対して親身に接することで、患者の健康状態に良い影響を与える可能性が示唆されています。医療者との関係性が良好であることによって患者自身が治療に対する関心を高め、食事や運動などの生活習慣、喫煙や飲酒習慣の見直しや、しっかり薬を飲むようになるなど、行動変容が促されるのかもしれません。
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