膵がんを知る

膵がん早期発見のカギを握る画像検査 CTとMRIの違いと特性

最新ガイドラインは造形CT検査(C)共同通信社

 第3段階の病理検査の前の第2段階は画像検査で、造影剤を使ったCT(コンピューター断層撮影)検査とMRI(磁気共鳴画像法)検査に大別できます。

 CT検査は人体にX線を照射し、その透過量をコンピューターが解析して人体の輪切り像(横断面)をつくる装置です。単純X線撮影と同じように骨は白く映り、被曝します。

 CT検査は造影剤を使用することでその効果を発揮します。鮮明な画像が得られ、がんの広がりや血流も把握しやすくなります。近年は1回の照射でさまざまな角度からの断面図が得られるマルチスライスCTが登場し、画像ソフトにより3D画像も得られるようになりました。短時間で繰り返し撮影して血流の変化やがんの浸潤の様子も観察できるダイナミックCTという撮影法も使われるようになり、精密度が増した最新CTでは造影剤なしでも膵がんの状況や血流の動きを観察できるようになっています。

2 / 3 ページ

関連記事