医師の常套句「様子を見ましょう」の真意

青あざだけじゃない 血小板減少症は肝臓の線維化のサイン

顔や手足の露出部分に青あざがないかチェック

 ですから、青あざ経験を尋ねる問診の答え方によって、本当に様子を見ていいのか、精密検査が必要なのか、判断が分かれるのです。

「特にそんなことはない」なら、過去の血小板数値に異常がないか確認した上で、大丈夫なら様子を見ます。「過去に精密検査を受けましたが、大丈夫でした」も様子見ですが、「精密検査を受けたことがない」という人は、一度、検査を受けるべきでしょう。

 血小板減少症は、いろいろな原因が考えられますが、侮ってはいけないケースが少なくないのです。たとえば、肝炎や肝硬変などで、肝臓が硬くなる線維化が進むと、血小板の数値が低下することが知られています。肝機能の数値としては、γ―GTP、ALT、ASTなどが有名ですが、肝臓の線維化との相関関係は血小板が一番です。

 18万個で軽度の線維化が認められ、さらに進んで10万以下だと肝硬変が疑われますから、前述の基準値内でも低下傾向なら要注意。肝炎のうちに治療を受けたり、生活改善に取り組んだりすれば肝機能は改善しますが、肝硬変になると難しいですから。

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