病み患いのモトを断つ

不潔な入れ歯で発症リスク6割増 肺炎をこじらせる生活習慣

入れ歯のクリーニングは十分に(C)日刊ゲンダイ

 入れ歯の人は、硬い食べ物を嫌って軟らかい食事を好む傾向がある。そんな食事を長く続けていると、知らず知らずのうちに口の機能が低下し、ひいては嚥下力もダウンする悪循環に。入れ歯の不潔だけでなく、入れ歯による食事習慣の悪化も肺炎リスクを高めるという。

 東北大の研究は、要介護認定を受けていない全国39市町の約7万1000人が対象。比較的元気な高齢者をターゲットにしているように、肺炎で亡くなるのは97%が65歳以上だ。そんな高齢者の不幸を防ぐには、入れ歯の手入れのほかにも、欠かせないことがある。どんなことか。加藤氏に聞いた。

「糖尿病やがんなどは免疫力を下げて、肺炎を起こすウイルスや細菌が感染しやすくなります。持病がある人は治療をきちんと受けて、免疫力を下げないようにすることです」

■食事はゆっくりと少しずつ

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