海外報告では全体の2割が…「認知症」を起こす薬リスト

(「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)」から)(C)日刊ゲンダイ

 特に危ないのは、抗コリン薬だという。医薬情報研究所エス・アイ・シーの医薬情報部門責任者で薬剤師の堀美智子氏が言う。

「抗コリン作用を持つ薬は、抗精神病薬(フェノチアジン系)や抗うつ薬(三環系)、パーキンソン病治療薬、過活動膀胱治療薬、胃薬、抗ヒスタミン薬など幅広く含まれています。一般に多剤併用の悪影響は6剤以上から表れるといわれますが、決してそうではありません。2つ、3つの薬剤で起こることも十分あります。それだけに、抗コリン作用のある薬は、とても多いので、要注意なのです」

 薬の影響で認知症のようになるのは怖いが、裏を返すと、薬を見直せば治る可能性があるということだ。

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