専門医が教える パンツの中の秘密

「包茎」にはカッコ悪いと思う必要のないタイプがある

写真はイメージ

 男性はペニスにコンプレックスを持っている人が非常に多くいます。勃起時の大きさを気にする人もいますが、特に多いのは「包茎」の悩みです。しかし、包茎にはカッコ悪いと感じる必要のないタイプの包茎が多いことを正しく理解しておくべきです。

 そうでないと、過度に気にして手術を受けたために、強引に高額な施術を勧められたり、手術がうまくいかず術後にひきつれや痛み、勃起障害などの後遺症を抱えるケースがあるからです。

 2016年に国民生活センターが「美容医療サービスにみる包茎手術の問題点」という注意喚起を出しています。それによると、過去5年間に寄せられた美容医療サービスの相談のうち、男性の相談件数は2131件で、その半数以上が包茎手術に関する相談とされています。包茎手術の相談は年代別に見ると、もちろん20代が最も多く646件ですが、50~70代も56件もありました。

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尾上泰彦

尾上泰彦

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

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