ニューヨークからお届けします。

コロナに有効か…世界の研究者がプラズマ治療の臨床実験

血漿サンプルをチェックする大学病院の関係者(ドイツ・エアランゲン市)/(C)ロイター

 一方でこの療法のための血液提供にも注目が集まっています。

 ニューヨーク・マンハッタンのすぐ北にある街ニューロシェルは、国内で最も初期のクラスターができた場所です。ここで完治した若者たちがプラズマ治療のため、地元モンテフィオレ病院へ血液を提供。提供の条件は回復後2週間以上経った完治者で、中でも抗体の数が多い血液が利用されるとのことです。

 またこの治療を組織している「ナショナル・コビット19・回復期プラズマプロジェクト」では、サイトで世界に向けて血液提供者を広く募集。それに応えたのがNBAバスケットボール協会です。NBAでは複数の選手がウイルスに感染しニュースになりましたが、今回ボストン・セルティックスのマーカス・スマート選手ら完治した4人が血液を提供することになりました。

 実のところ、この治療の新型コロナウイルスに対する効果はまったく未知数とのことですが、もし成功すれば世界を救うことになると、期待は高まる一方です。

2 / 4 ページ

シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

関連記事