緊急企画 新型コロナを正しく恐れる

ガイドラインにも記載 「血液浄化療法」は効果があるのか?

写真はイメージ(C)PIXTA

 インフルエンザの疑いで受診して新型コロナ陽性が確定した56歳の男性はカレトラ、タミフルを投与したものの病状が改善しなかった。その後マクロライド系抗菌薬の投与に加えて血液吸着療法を実施、アビガンなども用いることで病状は安定し、入院11日目に退院した。

「正直、あらゆる手段を動員して病状を抑えようとしているため、血液浄化療法がどの程度効いたのか、評価することはできません。ただ、サイトカインストームに対しての治療効果は昔からいわれており、一定の効果はあると思います。ただし、この例にもあるように、新型コロナウイルス肺炎は単独の治療法で抑えられるものではなく、複数の治療法を適宜投じていかないと抑え込むことはできないようです」

 ちなみに同じようにさまざまな治療法に加えて「血液浄化療法」を行った87歳の男性は治療の甲斐なく亡くなっている。

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