岡本さんは一人娘で、老いた両親は一日も早い、孫の誕生を望んでいる。
しかし、孫の誕生まで、まず再婚という高いハードルを越えなければならない。
しかも、妊娠可能な適齢期が迫っている、ぎりぎりの年齢である。
「少し焦りもあるけど、親が自由に育ててくれた分、せめて孫の顔を見せてやりたいと思っています。だから子宮頚がんなどにかからないように、また病院を訪ねます」
岡本さんはそう言って笑顔を見せた。 (おわり)
病の克服は患者に聞け