「死ぬまで元気」を目指す

難聴は認知症の危険因子 補聴器は早めの装着で慣れること

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「補聴器は、購入してすぐに快適に聞こえるものではないんです。脳の聴覚中枢が補聴器に慣れるには約3~6カ月かかるといわれています。できるだけ年齢が若いうちから使い始めた方が、補聴器を通して聞く音に慣れやすい」(〆谷部長)

 最近の主流はデジタル補聴器で、聴力に合わせて細かく音を調整できる。そのため年齢を重ねて多少聴力に変化が出たとしても、再調整して長く使い続けられる。装着しても、あまり目立たない小さなサイズもある。

「残念ながら、一度低下した聴力は取り戻せません。生活に不便があるなら補聴器相談医(耳鼻咽喉科)による診断と聴力検査を受けることをお勧めします」と〆谷部長。

 難聴になって時間が経つと、言葉を聞き分ける力がだんだんと低下し、QOL(生活の質)が下がることもある。

 2017年には、国際アルツハイマー病会議で「予防できる認知症の要因の中で、難聴は最も大きな危険因子」と指摘されている。補聴器装着を早めに検討した方がいい。

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