医者も知らない医学の新常識

糖尿病患者と高齢者に多い 痛みのない心筋梗塞には要注意!

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 心筋梗塞は、心臓を栄養する冠動脈という血管が、何らかの原因で詰まってしまうことにより起こります。

 普通は胸が締め付けられるような痛みが起こるので、誰でもこれは重い病気だと感じます。

 しかし、中には症状がとても軽かったり、全くないこともあります。これを無症候性心筋梗塞と言います。糖尿病や高齢者では、この無症候性心筋梗塞が多いことが知られています。自律神経が鈍感になることにより、痛みを感じにくくなっているのです。

 こうした心筋梗塞は後になって、たまたま行われた心電図などの検査で見つかることが多いのです。通常の心筋梗塞の後では、心筋梗塞の再発や他の心臓病の発生の危険性が高まり、薬を飲んで予防したりする必要があります。

 それでは、無症候性心筋梗塞の後でも、同じような危険性があるのでしょうか?

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石原藤樹

石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

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