毎日大さじ1杯!腸活みそ料理

みそグラノーラで効率的にミネラル補給し「副腎疲労」を改善

健康的な朝食、おやつに!(提供写真)

 8月に入り、いよいよ夏本番です。今年の梅雨は雨が多くて蒸し暑く、またコロナウイルスで外出できないストレスもあり、早くから夏バテのような症状が出ている方も少なくありません。実はその夏バテの裏に、“副腎疲労”が隠れているかもしれません。副腎疲労という言葉はあまり知られていませんが、海外では現代人の多くの方がアドレナルファティーグ(副腎疲労)であると認識されています。症状としては、睡眠をとっても疲れがとれない、朝、起き上がれない、立ちくらみがする、更年期障害が重い、腹部膨満感があり食欲がない、など夏バテの症状とよく似ています。

 副腎は腎臓の上にあるたった数センチの小さな臓器ですが、コルチゾールという抗ストレスホルモンや、アドレナリンやプロゲステロン、エストロゲンなどのさまざまなホルモンを産生しています。また、血圧や血糖値を安定的に保つ働きもあります。過労や睡眠不足、カフェインの取りすぎ、薬や環境汚染による有害物質など長期間のストレスなどにより、副腎に負担がかかっている現代人は副腎疲労になりやすいのです。

 副腎疲労に気付かずに放置しておくと、抗ストレスホルモンのコルチゾールが出なくなり、朝起きるのがおっくうになったり、意欲低下で外出しなくなったり、引きこもりがちになったりしてしまいます。それがさらにストレスの原因となり、精神的にも抑うつ状態になってしまいます。

 副腎が原因なのに、病院で睡眠薬や抗うつ薬や抗不安薬を処方され、改善が見られない患者さんが実はたくさんいるのです。副腎疲労の悪循環を断ち切るのに一番大切なのは、実は腸内環境を整えること。腸に炎症があると、有害物質が体内に入りやすくなり、それが体の他の部分の炎症につながります。また、ストレスがかかり消化力が落ちているので、やはりみそ汁や出汁など効率よくミネラルやビタミンなどを補給できる食べ物を選ぶようにしましょう。

 軽症であれば、それだけで症状が改善する方もいます。特にマグネシウムは300種類以上の酵素の材料となり、エネルギーを維持する働きに欠かせないミネラルです。

緊急事態に備えて今年は多めにみそ作り(提供写真)

 今日の腸活みそレシピは最近、健康食品として注目されている食物繊維豊富なオーツとかぼちゃ、ひまわりの種などがたくさんのみそグラノーラです。マグネシウムは未精製の穀物、ナッツ、魚介類、海藻類などに多く含まれています。

 もちろんみそには大豆や塩由来のマグネシウムが含まれています。おやつや朝食にヨーグルトなどを加えてもとてもおいしく食べられます。


《材料》(2人分)
オーツ 20グラム
かぼちゃ、ヒマワリの種 計20グラム
レーズンなどのドライフルーツ 5グラム
カカオニブ(カカオ豆を焙煎し、殻をむき、砕いたフレーク状のもの) 5グラム
ステビア 5グラム
(黒糖小さじ2でも可)
ココナツオイル 小さじ2
みそ 小さじ2
シナモンパウダー 小さじ4分の1

《作り方》
(1)ボウルに水とみそを入れ、よく混ぜ合わせる。
(2)①にそのほかの材料を加えてよく混ぜ合わせる。
(3)クッキングシートを敷いたトレーに②をのせて、平らになるように広げる。
(4)150度のオーブンで18~20分焼いたら出来上がり。

関由佳

関由佳

専門は内科、予防医学。2013年ニューヨークの料理専門学校(Natural Gourmet Institute)で資格取得。著書に「毎日食べたい!腸活みそレシピ」ほか

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