一方、二段排尿がある場合に疑われる病気のひとつに「膀胱憩室」があります。「憩室」とは、臓器の組織の一部が風船のようにプックリ膨れる(袋状になる)状態を言います。大腸の壁の一部が外側に向かって飛び出す「大腸憩室」もよく知られています。
尿は腎臓で作られ、腎臓の中心部の「腎盂(じんう)」から「尿管」を通って膀胱にためられます。この尿路のどこかの壁の一部が弱くなって、尿の圧力によって袋状に突出した状態が「尿路憩室」です。膀胱憩室はそのひとつで、筋肉でできた膀胱の一部が外側に向けて袋状に突出した状態です。
この膀胱憩室ができる原因となるのが前立腺肥大症なのです。ほかにも「神経因性膀胱」「尿道狭窄」なども原因になります。
つまり尿の流れがスムーズにいかなくなる尿路疾患があると、膀胱内の圧が上昇して憩室ができるのです。
専門医が教える パンツの中の秘密