時間栄養学と旬の食材

体内時計を動かしづらい炭水化物を含むカボチャは夕飯向き

油と一緒に取るとβカロテンの吸収率がアップ

 冬至にカボチャを食べると風邪をひかないとよくいわれています。

 カボチャは輸入物も多いですが、収穫時期は夏から始まり、旬は今。

 夏にとれたカボチャを冬至に食べる習慣があるのは、夏の時期に完熟させ、野菜がとれない冬に備え長期間保存していたからです。

 収穫後、約40日を超えた熟成カボチャは、水分が抜けて糖質が増えるため甘味が強いといわれます。熟成カボチャの見分け方は、へたの部分が乾燥し、縦にヒビがあるかどうか。カットしている場合は、ごつごつして色が濃く、種の部分がしっかりと熟しているものがおすすめです。

 スーパーでよく並ぶ西洋カボチャ100グラム当たりのエネルギーは91キロカロリー、糖質量17.1グラム、食物繊維が3.5グラムです。ごはん100グラムのエネルギーが168キロカロリー、糖質量36.8グラムなので、カボチャは主食にするとエネルギーも糖質量もごはんより低くできることがわかります。食物繊維も多く、体内時計を動かしづらい炭水化物と報告されるので、夕飯向きの食材であるといえるでしょう。ごはんの代わりの夕食カボチャ、ぜひ試してみてください。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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