コロナ禍のインフルエンザ対策<下>熱が出たらどうすべきか

熱が出たら早めに医療機関に相談を

■身近な医療機関に早めに相談を

 行政検査の場合、検査費用の自己負担分は公費で補助されるので無料。一方、自費(2万~4万円台)のみのPCR検査を行っている施設は、発熱などの自覚症状がなく、濃厚接触者にも該当しない人を検査の対象としている。たとえば出張前や地方に帰省する前に検査を受けておきたいと希望する人たちだ。

 PCR検査には、鼻に綿棒を入れて検体を採る「鼻咽頭ぬぐい法」もあるが、せきやくしゃみが出るリスクが高いので、ほとんどの一般のクリニックでは唾液によるPCR検査を採用している。

 このように、新型コロナとインフルエンザの検査を同時に受けられる医療機関は限られる。

 さらに懸念されることがある。

「従来、インフルエンザの検査は一般のかかりつけ医で受けられましたが、新型コロナの流行でインフルエンザの検査も行わない施設も出てくるかもしれません。インフルエンザの迅速抗原検査は鼻咽頭ぬぐいで行うからです」(大谷院長)

 また、発熱のある患者はPCR検査で陰性が確認されないとインフルエンザの検査を受け付けない施設も出てきそうだ。発熱があったら早めに身近な医療機関に受診の仕方を相談することだ。

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