交通事故は10~12月に急増 「暗いと見えづらい」に潜む病気

写真はイメージ

「暗くなって瞳孔が大きく広がると、カメラでいうレンズの役割をする角膜や水晶体を通ったときに生じる焦点のズレ(収差)が大きくなって見え方のシャープさを損ない、近視が進んだような状態になります。これを夜間近視と言います。実際、昼間の視力が1・0の人でも、夜は0・7程度しか視力が出ない、ということが起きるのです」

 周囲が暗くなると見えづらくなると聞いて、「夜盲症」をイメージする人もいるかもしれない。昔で言う「鳥目」のことで、明るい場所と比べて暗い場所での視力や視野が極端に低いことを言う。

「網膜は、ものを見るためのフィルムにあたります。主に明るいところで働く錐体細胞と暗いところで働く杆体細胞があります。明るい場所から暗い場所へと移動すると、働く細胞は錐体視細胞から杆体視細胞へと交代します。この現象を『暗順応』といいます。逆に、暗いところから明るいところに移動すれば『明順応』が起きます。夜盲症は主に杆体細胞が障害される病気ですので、暗くなると見えづらさを強く感じることになるのです」

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