ビートルズの食生活から学ぶ健康

ポールは素材にこだわる 世界ツアーには9人の料理人が同行

リンダがポールの「食」を変えた(1980 Gunther/MPTV)

 ポールは語ります。

■「野菜とフルーツは僕を爽快な気分にしてくれる」

「ベジタリアン料理のことを指して、医者は大抵、ヘルシーな食事だって言うしね。僕はただ素材のいい物を食べているだけさ。野菜とフルーツも大好きだよ。別に健康のためにそうしているというよりも、こうした食べ物は僕を爽快な気分にしてくれるんだ。そうでないものは食べない。肉も魚も、顔のついているものは何もかも食べない。だから、それも関係しているのかも……」

 そう自らの「食」について語り、さらにこう続けます。

「当時(ビートルズブームの時代)は、年に360日……少なくとも350日は働いていたんだ。それ以上の休みはもらえなかった。僕らは仕事が好きだったし、有名になりたくて仕方なかったし、どんなコンサートでもオファーがあれば受けたし、マネジャーは僕らを働かせ続けた。でも、当時はそれがとても良い運動にもなっていたんだと思うよ」

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松生恒夫

松生恒夫

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

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