ビートルズの食生活から学ぶ健康

ポールは素材にこだわる 世界ツアーには9人の料理人が同行

リンダがポールの「食」を変えた(1980 Gunther/MPTV)

 つまり、ポールの健康維持の秘密は、「食べ物の素材」にこだわり、「適度な運動」をし、「仕事を楽しむストレスの少ない生活」にあったようです。

 それにしても、一体どのような食べ物を毎日食べているのか、マッカートニー家の食卓の内容は、1998年に亡くなった妻リンダ・マッカートニーが書いた料理本が参考になりますが、それは改めて紹介します。

 ポールは、リンダの遺志を継ぎ、娘のステラ、メアリーとともに現在も「食」と「地球環境」と「動物愛護」を結びつけた「ミートフリー・マンデー」(Meat Free Monday=月曜日には肉食をやめてみよう、という意)を続け、コンサートでもその内容を記したパンフレットを配布しています。

 ポールのこうした活動は彼の生み出す音楽同様、押し付けがましいものでなく、「興味が持てたらどうぞ」というスタンスなので、好感が持てます。

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松生恒夫

松生恒夫

昭和30(1955)年、東京都出身。松生クリニック院長、医学博士。東京慈恵会医科大学卒。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを診療に取り入れ、治療効果を上げている。近刊「ビートルズの食卓」(グスコー出版)のほか「『腸寿』で老いを防ぐ」(平凡社)、「寿命をのばしたかったら『便秘』を改善しなさい!」(海竜社)など著書多数。

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