新型コロナ禍の「暖房と換気」の基本を改めて知っておく

ストーブを併用するのも手

 適当な空気清浄機が手に入らないのならエアコン以外の昔ながらの暖房器具を使うのも手だ。

「石油ストーブやガスストーブ、電気ストーブなどの室内燃焼型の暖房器具を併用するのもいいかもしれません。空気中に漂うウイルスを殺してくれますし、室温を早く上げてくれます。ただし新型コロナ対策でアルコール消毒液を使う家庭は引火による火災に気をつける必要がありますし、やけどにも注意しなければなりません。石油ストーブを使う場合は、一酸化炭素中毒になりやすいので換気はより一層注意しなければなりません」

 石油ストーブを使わなくても今年の冬は換気が重要だが空気は見えないために換気は個々の感覚に頼らざるを得ず、管理は曖昧になりがちだ。

「私は『空気質測定器』を使うのがよいと思います。空気のよどみ、温度、湿度をチェックしてくれて価格は数千円から数万円で手に入ります。注意したいのは二酸化炭素(CO2)濃度です。800ppm以下を目指しましょう。これは日本の厚労省はもちろん世界保健機関(WHO)や欧州の空調学会などが推奨している新型コロナ対策基準です。CO2濃度を調べるのはそれが感染を引き起こすわけではもちろんありません。濃度が高いとそれだけ空気がよどんでいることを意味し、その空間に感染者がいた場合は、ウイルスを含んだマイクロ飛沫を浴びてクラスター(感染者集団)が発生しやすくなるからです」

 自分ができる範囲で感染予防をする。いまはそのことが大切だ。

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