専門医が教える パンツの中の秘密

卵巣がんを予防する効果も 「ピル」の意外な効能と副作用

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 それと、ピルの重大な副作用として「血栓症」(血の塊ができる)のリスクがあることです。

 15~19歳の女性のリスクを1とした場合、25~29歳で約2倍、30~34歳で約3倍、35~39歳で約4倍と高まるので、40歳以上は慎重投与、50歳以上や閉経後の人は禁忌となっています。また、喫煙も血栓症のリスクが高まりますので、35歳以上で1日15本以上吸う人もピルは服用できません。

3 / 3 ページ

尾上泰彦

尾上泰彦

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

関連記事