コロナ後遺症「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」を疑う症状

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 睡眠障害も普通の「眠れない」レベルではなく、「何日間も眠れない」「眠れても1~2時間ほど」。

「思考力・集中力・記憶力の低下は、本も読めない、携帯電話の番号を思い出せない、自分の名前の難しい漢字を書けない……。『脳がどんどん壊れていく感じ』と表現した患者さんもいます」

 起立性不耐症は立ったままだと心臓がドキドキして目まいがするなどし、作業困難になること。

「周辺症状もあります。関節痛や筋肉痛、微熱が続くなどの体温調節障害、下痢や便秘の消化器症状、光や音、匂いへの過敏性です。周辺症状がすべて揃うことは多くありませんが、5つの中核症状に加え周辺症状が3つほど当てはまるようなら、ME/CFSの可能性が高い」

 患者は女性が多く、男女比は1対3ほど。患者の年齢層は幅広く、若い患者では中高生もいる。 現段階では、確立された治療法はない。ME/CFSの治療に取り組むそれぞれの医師がさまざまな治療成果を発表し、情報を共有して患者の症状改善に努めている。

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