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米国人は今夏、独立記念日の花火を見ることができるのか?

巨額のコロナ救済予算が成立(C)ロイター

 WHOがグローバル・パンデミック宣言をしてから1年となる3月11日は、世界最悪の新型コロナ感染国アメリカにとって記念すべき日となりました。ニューディール以来ともいわれる巨額のコロナ救済予算が成立。そして順調にいけばこの夏、独立記念日に例年通り家族で花火を楽しめる可能性が出てきたからです。

 まず200兆円規模の巨大なコロナ救済予算には、この1年疲弊した各州へのテコ入れから、学校を開校する予算など、あらゆる項目をカバーしています。最も注目されているのは、これまでのコロナ予算とは違い「個人」によりフォーカスしている点です。

 富裕層を除くほとんどのアメリカ人に1人当たり1400ドル(約15万円)が、子供がいる家庭には子供1人につき最高3600ドル(約39万円)が支給されます。たとえば子供2人の4人家族なら最高で140万円近くもらえます。これで滞納した家賃を払ったり、しばらくはお金の心配をせずに子供の世話に集中できる。アメリカの子供の貧困はコロナでさらに深刻化し、7人に1人が貧困ライン以下で暮らしているとされていますが、バイデン大統領はこれが半分に減るとしています。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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