新型コロナワクチンの疑問に答える

世界で承認済みのワクチンの効果は変異株には弱まるのか?

英国型変異株(国立感染症研究所提供)

【Q】毎年のように変異があるインフルエンザは、どのようにワクチンを開発しているのか

【A】 インフルエンザは1943年にA型、45年にB型のワクチン接種が始まった。

「インフルエンザはA型、香港型、ロシア型など変異が激しいため、毎年流行が予測される4つの型を混合したワクチンを作り、接種することにしています。予想通りにならない年もありますから、有効性はせいぜい4~5割とされています。それでも毎年一定の効果があるとして、世界中で接種されている。その点から考えても、ファイザーをはじめ新型コロナウイルスのワクチンは現時点で、変異株の有効性が合格点にあると思います」

【Q】アナフィラキシー症状は国内17例のすべてが女性。米国でもファイザーのワクチン接種後に症状が出た人の94%が女性だった。モデルナでは100%である。なぜか

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奥田研爾

奥田研爾

1971年横浜市立大学医学部を卒業後、米国ワシントン大学遺伝学教室、ハーバード大学医学部助教授、デューク大客員教授、スイスのバーゼル免疫研究所客員研究員として勤務。2001年横浜市立大学副学長、10年から名誉教授。12年にはワクチン研究所を併設した奥田内科院長。元日本エイズ学会理事など。著書に「この『感染症』が人類を滅ぼす」(幻冬舎)、「感染症専門医が教える新型コロナウイルス終息へのシナリオ」(主婦の友社)、「ワクチン接種の不安が消える コロナワクチン114の疑問にすべて答えます」(発行:日刊現代/発売:講談社)のほか、新刊「コロナ禍は序章に過ぎない!新パンデミックは必ず人類を襲う」(発行:日刊現代/発売:講談社)が8月に発売される。

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