新型コロナワクチンの疑問に答える

バッハ会長発言で物議 中国製は欧米のワクチンと何が違う

ロシアのワクチン「スプートニクV」/(C)ロイター

 今月、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は、「中国からワクチンを購入し、東京大会の参加者に提供する」と発表した。中国製は日本では未承認で、米国・英国メーカー製のワクチンに比べて、副作用のリスクも未知数だ。問題はないのか――。

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【Q】中国製は欧米のワクチンと何が違うのか

【A】中国製ワクチンは製薬大手シノバック・バイオテック、シノファームの計2種類ある。

「ともにウイルスをホルマリンなどで殺して精製した不活化ワクチンです。インフルエンザワクチンなどで行われる伝統的な作製方法で、コロナウイルス自体が人工的に培養でき、作製法も簡単だから大量生産できるのです。ただし、免疫が1回だと体内に出現した抗体を回避するため、変異したコロナには効きにくくなるかもしれません。有効性の目安はインフルエンザワクチンより高くなると思います。重篤な副反応はないと考えますが、中国が副反応がないと発表している点は疑問です」

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奥田研爾

奥田研爾

1971年横浜市立大学医学部を卒業後、米国ワシントン大学遺伝学教室、ハーバード大学医学部助教授、デューク大客員教授、スイスのバーゼル免疫研究所客員研究員として勤務。2001年横浜市立大学副学長、10年から名誉教授。12年にはワクチン研究所を併設した奥田内科院長。元日本エイズ学会理事など。著書に「この『感染症』が人類を滅ぼす」(幻冬舎)、「感染症専門医が教える新型コロナウイルス終息へのシナリオ」(主婦の友社)ほか。

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