病気を近づけない体のメンテナンス

気道<下>睡眠時無呼吸症候群を和らげる「シムスの体位」

写真はイメージ

 寝ているときに、鼻や喉の空気の通り道である「気道」が狭くなって生じる「いびき」。放置していて怖いのは「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」を引き起こす恐れがあるからだ。

 SASは、睡眠中に一定期間呼吸が止まったり、いびきをかいたりしているときの低呼吸の状態を何度も繰り返す病気。睡眠が障害されるので「夜間の頻尿」「日中の強い眠気」「起床時の頭痛」などの症状が出る。症状が進むと、血圧を上昇させたり、動脈硬化を進行させたりするので、心疾患や糖尿病などの発症リスクを高める。

 いびきの原因には、「骨格的に顎が小さい」「舌や喉ちんこが大きい」「へんとうが腫れやすい」などさまざまだが、最も影響しやすいのが「肥満」。喉回りに皮下脂肪がつき過ぎて気道が狭くなり、より一層いびきをかきやすくなる。それと肥満の有無とは関係なく、年を取ると誰にでも起こり得る「舌根沈下」という現象がある。加齢によって舌の筋肉が緩くなり、睡眠中に舌が喉の奥に落ち込んでしまうのだ。

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