肝臓がん再発防止でエビデンスがある唯一の生薬「フアイア」とは

肝臓がんは男性に多く、50歳代から増える(C)日刊ゲンダイ

「この研究の特に着目すべき点は、大規模研究であること、エビデンスレベルが高いランダム化比較試験であること、あらかじめ米国の研究機関に申請された研究で影響力の高い国際的ジャーナルに掲載されたこと、副作用が軽い下痢だけだったことなどです」

 漢方薬は積み重ねられた経験で生薬を組み合わせて用いるため、ほとんどにエビデンスがない。効能効果が複数あり、エビデンスを出しにくいという面もある。

「ところがフアイアは1000例規模の大規模研究で結果を出している。日本で保険適用の漢方薬でも、これほどのエビデンスのあるものはありません」

■米国、中国では薬として承認

 肝臓がんの画期的な薬としては、手術が困難な肝細胞がんに対する分子標的薬ソラフェニブがある。これは大規模臨床試験で肝臓がんの全生存期間を延ばすことが分かっているが、手術後の肝臓がんの再発抑制に関しては「十分な効果がない」との結果が出ている。つまりフアイアは、現時点では肝臓がん再発防止でエビデンスがある唯一の手段なのだ。なぜフアイアは、肝臓がんの再発を抑制できるのか?

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