人生に勝つ性教育講座

名画「愛と哀しみの果て」では語られなかった主人公の感染症

 「愛と哀しみの果て」という米国の映画をご存じでしょうか? 裕福ですが行き遅れたデンマーク人の女性が、友人の男爵と「打算的結婚」をした後、生きがいを求めてアフリカに渡り、コーヒー園経営や愛に命を燃やす姿を描いたドラマです。主演は、当時36歳のメリル・ストリープ。恋人役は当時49歳のロバート・レッドフォード。映画公開の翌年のアカデミー賞では作品賞をはじめ7部門を受賞しました。名画としてテレビで何度も放送されたので、ご覧になった方も大勢おられると思います。

 この映画の原作は「アフリカの日々」という小説で、著者はカレン・ブリクセンという女性です。アイザック・ディネーセンというペンネームでいくつもの小説を発表していて、「アフリカの日々」は彼女の自伝的小説と言われています。

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尾上泰彦

尾上泰彦

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

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