役に立つオモシロ医学論文

日付が変わる前に眠りにつくと肥満を予防できる? 米国で論文が

日付が変わる前に就寝

 その結果、就寝時間が午後8時から10時の人と比較して、午前0時以降の人では肥満の割合が1・2倍、腹部肥満の割合も1・2倍、統計学的にも有意に高いことが示されました。特に午前2時から6時の間に就寝していた人では、肥満の割合が1・35倍、腹部肥満の割合が1・38倍と、最も高くなりました。一方で、起床時間と肥満に明確な関連性は認められませんでした。

 肥満は将来的な健康リスクと関連していることが複数の研究で示されています。肥満を予防するためには食事の内容や頻度、その摂取量に配慮することに加え、日付が変わる前に就寝し、夜間の睡眠時間を長く確保することが効果的かもしれません。

2 / 2 ページ

青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

関連記事