当院のコロナチームは、薬物療法に加えてサイトカイン吸着療法を実施し、合併症で起こる血栓症への対策も行っています。体内の血液を体外の機械に排出し、特殊な膜を通過させてサイトカインを吸着してから体内に戻す治療で、仮に血栓ができていると膜が詰まって使えなくなってしまいます。そういう患者さんは血栓症が進行している状態だとはっきり判断できるので、その場合は抗凝固薬を投与し、血栓対策済みの膜を使用するなど、早めに効果的な対応が取れます。もちろん費用対効果も重要視しています。
検査データだけでなく、臨床的に血栓症が進行しつつある状況かどうかをモニターできるため、コロナ患者が血栓症で亡くなったり重症化するケースが極めて少ないという結果が出ています。
新型コロナウイルス感染症に対するサイトカイン吸着療法などの血液浄化療法は、世界中で効果があるのかどうか議論があり、実施しなかった施設も多くありました。そんな中で効果的な可能性があるのならと着目したところが当院のコロナチームの強みといえるでしょう。
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