感染症別 正しいクスリの使い方

【水虫】内服の抗菌薬は投与期間が長く、肝機能チェックが必須

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 爪の水虫の内服治療では経口抗真菌薬が使われます。イトラコナゾール、テルビナフィン、ラブコナゾールの3種が知られていますが、いずれも肝臓で代謝される薬で、さらに長期間の治療となるため、肝機能のチェックは必須とされています。また、肝臓の薬物代謝酵素を阻害することにより、イトラコナゾールとラブコナゾールでは抗凝固薬のワルファリンやコレステロール降下薬のシンバスタチン、テルビナフィンでは三環抗うつ剤や鎮咳去痰薬のデキストロメトルファンといった医薬品の分解を妨げ、効果を増強してしまいます。爪の水虫で経口抗真菌薬を使う場合、もともと服用している薬との飲み合わせがないか、医師や薬剤師に確認することが必要です。

 また、イトラコナゾールとテルビナフィンは、空腹時に飲むと吸収が悪くなるため、適切なタイミングで服用することが大切です。いずれにしても経口抗真菌薬の投与期間は長く、注意事項も多い薬です。どんなささいなことでも医師、薬剤師に相談して、しっかり治療を完結させましょう。

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