独白 愉快な“病人”たち

「本当に怖かった」…元女子バレー日本代表・大友愛さん 9月に“めまい”との闘い4時間

大友愛さん(提供写真)

 この病気は、平衡感覚をつかさどる三半規管の中に剥がれ落ちた耳石が入り込んで、それがリンパ液の中で浮遊することでめまいを引き起こす病気で、中高年の女性が多いそうです。思えば、子供を4人育てていて、年齢も40歳間近。ホルモンバランスも乱れてくる年頃です。疲れが取れにくくなってきたことは実感していました。ただ、多少自分がしんどくても頑張ればできちゃうし、やってしまうんですよね。スポーツをやってきて体力がありますし、忍耐力や根性も普通の人より鍛えてきたという自負があって強がってきました。けれど、体は正直でした。

 今回、「良性発作性頭位めまい症」と診断を受けて、今まで通りのやり方ではダメなんだなと思いました。やはり人生の節目にきて「もうちょっと自分のことを大事にしなきゃいけないよ」と言われたような気がします。

 私自身、この病気を知らなかったので、こういう病気があることをいろんな人に知ってもらって、治療を受けたり、めまいで苦しむ人への周囲の理解につながってくれたらいいなと思っています。耳鼻科医からは、経過を冷静に伝えられる状態まで症状が落ち着いてから受診することを勧められました。無理をして歩いて、転倒や事故になったら大変だからです。

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