こうした骨髄穿刺検査は、白血病、再生不良性貧血、多発性骨髄腫、他に原因不明の貧血、血球減少症などの診断のために行われます。たとえば、急性白血病の場合、末梢血の像では分からなくても、白血病細胞が骨髄に存在していれば、それで診断できるのです。
■「骨髄生検」ではより太い針を刺す
骨髄穿刺を行っても、骨髄が吸引されない場合があります。これを「ドライタップ」と称していました。
たとえば、めったにない病気ですが骨髄線維症が該当します。このような時は、「骨髄生検」を行います。骨髄生検は胸骨を避けて腸骨で実施します。皮膚に0.5センチほどのキズをつけ、骨髄穿刺針よりもやや太い針を刺します。針がある程度入ったところで外筒だけをさらに進め、がっちり入ったら針を少し斜めに振り、針の先の骨髄がちぎれたところで全体を引き抜きます。針の内筒の中に、骨も一緒に採取されてきます。そのままホルマリン液に入れて、病理検査に出すのです。
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